山口百恵は14歳でデビューし、わずか7年半の芸能生活で多大なインパクトを残しました。1980年のファイナルコンサートでは、ステージを去る際にマイクを置いて感動的なパフォーマンスを披露し、昭和アイドル史に名を刻みました。その魅力を表すならば、彼女のギャップが挙げられます。クールな目つきやセクシーな唇といった大人びた雰囲気と、まだ10代のあどけなさが共存していました。
山口は思春期の少女が歌うには大人な楽曲を、独特の低音ボイスで感情豊かに歌い上げ、元祖クールビューティーと称されました。アイドル戦国時代においても、このような逸材は現れていません。歌手としてだけでなく、映画やドラマでの女優としても活躍し、特に俳優の三浦友和との組み合わせはゴールデンコンビとして絶大な人気を誇りました。
彼女が三浦友和と初めて共演したのが、最高視聴率30.9%を達成したドラマ「赤い疑惑」でした。この作品は"TBS/大映テレビ"製作の"赤いシリーズ"の第2弾であり、山口は第1弾から7作にわたって出演し、主題歌も担当しました。シリーズは様々なヘビーなストーリーを描き、出生の秘密がテーマとなっています。これらの作品で山口は過酷な運命に翻弄されながらも、力強く生きる少女を演じ、その姿はクールビューティーとしてのイメージと見事に重なります。
山口百恵の伝説的なアイドル活動と名作ドラマ「赤いシリーズ」は、昭和の時代に多大な影響を与えました。今回、TBSチャンネル2では「赤い迷路」「赤い疑惑」「赤い運命」の3作品が放送され、令和の時代においてもその魅力を再発見する機会となるでしょう。